空飛ぶ車いす
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車いすボランティア参加報告
2004年3月15日、16日    
福永かおる       

出張の機会に、タイへの「空飛ぶ車いす」のしくみによる車椅子運搬を試みた。
協力してもらったのはジブラルタ生命の渡辺和夫、及川洋、棚橋真樹、金澤和裕の皆さん。


【成田】
3月15日8:55成田集合としていたが、10分前には揃ったので、ABCカウンター(宅配の受取場所、今回は栃木工業高校で修理した車椅子が3台届けられている)で車椅子を3台を受け取る。車椅子は簡単に緩衝材で 包まれており、かなり大きい。
この時間の成田は出国ラッシュで、チェックインは長蛇の列。車椅子がセキュリティ・チェックのX線装置を通らないことが判明、係りの人よりファーストクラスのチェックの機械を使ってくださいとの指示なので、運んで何とかチェックを済ませる。

今回の車椅子の重量は1台17kg程度なので、エコノミーの20kgの手荷物重量制限では他の荷物と合わせて重量超過になる。今回は事前に航空会社に申し入れをしてもらっており、30kgまで緩和。5人なので合計150kgまでということになる。個人の荷物が合計で70kgだったので、車椅子3台は制限内に収まった。
カウンターでは、取扱注意の札などを貼り、係員は大きさを測ったり、あまり手馴れている様子ではない。また、チューブ式のタイヤだと、タイヤの空気を抜いておかないといけないとのことですが、この車椅子はチューブレスのため、そのままで問題なし。

チェックインにかなり時間がかかるので、十分にゆとりを持って空港に行かねばならない。車椅子自体は折り畳まれていて、キャスターなどはついていない状態なので、カートに乗せて運ばなければならず、自分の荷物と同時に運ぶのはかなり大変、複数人数が望ましい。

バンコクの空港で*
タイ・バンコクの空港では、通常の荷物と同様、コンベアに乗って出てきた。手押し車に乗せて税関へ。
税関では、自分用の車椅子か?新品か?中古か?などの質問が出た。それ以上はなく、問題なく無税で通過。

空港でリムジン・サービスのカウンターに行くと、8人乗りのマイクロバスが手配できるとのことだったので、これを使うことにする。事前の下調べの段階では、空港からホテルまでの輸送が一番心配であったが、簡単に解決して安心。料金は1,000バーツ(日本円で3,000円程度)。ホテルではとりあえず保管倉庫に入れておいてもらう。
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3月16日、セミナー終了後(16:30)、ソムラックさんに連絡して財団まで運ぶことにする。ホテルでマイクロバスを依頼したが、夕方のラッシュで予約できず、タクシー2台で運搬することにした。ホテルで行き先をチェックすると、車で30分から1時間のあたりで、渋滞によってはかなり時間がかかりそうである。
子どもたちと記念撮影
財団施設は表通りから小道を入った奥で、判りにくい場所である。運転手が電話で場所を聞いたり、道の人に聞いたりして到着。住所だけではかなり判りにくい場所である。

担当のソムラックさん(財団の理事)に出迎えてもらい。施設に残っていた子どもたちも一緒に記念撮影をする。

車椅子をチェック
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車椅子を運び込んで梱包を解いて確認する。途中乱暴な取り扱いもあったので心配したが、特に問題なく使えるようである。

ソムラックさんは日本でも福祉関係を勉強した人で、日本語も上手である。またこの施設では日本人のボランティアも働いているとのこと。ソムラックさんより財団の活動の内容について説明してもらい、建物内を案内してもらう。

障害のある子供たちは、ここに通ってきて、親と一緒に障害への取り組みを勉強するのが主な財団の活動である。最近はマッサージ療法も取り入れ、効果を挙げているとのこと。

財団関係者に飛行場に来てもらい、車椅子を受け渡しすることも可能なようであるが、この財団は13人のスタッフで運営しており、飛行場まで出迎えてもらうのは、なかなか負担になりそうである。施設まで運ぶところまで、ボランティアで行うのが望ましい。